■現場での発見
大手企業で、年末の仕事納めの研修。
僕の研修を数年前に受けられた支社長が、是非、自分の部署メンバーにも受講させたいと、お声をかけてくださった。
最近、エンタメショーのプロデュースなど、これまでにない分野に挑戦しているので、僕が研修講師としての専門性を持っているということを知らない方がいらっしゃるかもしれない。
しかし、社長業をやりながらも、現場講師をやることが重要だと考える僕は、今なお、仕事の中に、研修やコンサルティングの時間を必ず確保するようにしている。
なぜか?
それは現場での指導を通して、今なお、大きな発見や気づきがあり、人を成長させる「原理原則」を発見し続けることができるからだ。
特に、自分のファシリテーションやコンサルティングの技術が、最近、格段にあがってきているのがわかる。
自分で言うのはおこがましいのだが、本当に10年前よりも、5年前よりも、いやいやわずか1年前に比べても、研修やコンサルティングの質がよくなってきている。
最近、ようやく、「明確に成果を出す」という方法がわかってきたような気がする。
結果、
>カンファレンス全体の講師の中で、ダントツで評価が高かった >明らかに研修後の受講者の動きが変わりました
こうした評価を、年に1回・・・などではなく、ありがたいことに、ほぼ毎回のように頂けるようになってきた。
講師のレベルを段階的に表すと、
1.情報をただ伝えている講師 →日本の多く講師がこれ 2.情報をうまく伝えられる講師 →話がうまい講師、感動はするが成果までは出せない 3.情報をうまく伝え、かつ成果も導ける講師
の3段階があると思われる。
3を目指すべきだけど、3に至ることは容易ではない。
■やり続けることで
どんな道でも、1000試合、10,000試合と、繰り返して初めて見える世界がある。
僕もこの年になってようやくわかってきたことがある。
そうした気づきは、1万試合、10万試合ぐらい繰り返さないと見えないレベルのものがあるのだ。
そこがわかってくると、全ての謎がとけるといった深いレベルの気づきがある。
そうすると、実は世の中は簡単で、こことここのツボを押さえるだけで、成果が導ける、ということがわかってくる。
世界を方程式で表すと、実はとってもシンプルなのだと最近つくづく思う。
そして今までどれだけ無駄なことをやっていたのか・・・。自分はなんにもわかっていなかったということがわかるようになる。
僕は「変化」させること、新しいことが大好きだ。
しかし一方で、変わらずに研究し続けている対象を自分の中にもっておくことが重要だということもわかっている。
そこがあるから、新しい分野に進出しても、自分にない能力を持ったレベルの高い人にあっても、動じることはない。
年末、来年のことを考えているのであれば、浮気ばっかりしてないで、「人生の本命」を見つけ、来年はそれに打ち込んでみようと考えることもまた意味があるのではないだろうか?