さて、今年、僕は結婚をした。
(結婚に至った経緯は、今年の初めに結婚発表として、ブログを書いているので、お時間あればどうぞ!文末にURL載せておきます。) 結婚式の場所は、僕にとっても新婦にとっても思い入れのある場所、奈良県十津川村、玉置神社である。ここは1000年を超える歴史を持つ古い神社で、神道に詳しい人なら誰でも知っている聖地、日本で最も古い神社と言われている。
時は631年。吉野の山を飛び回っていたと言われる呪術者、役小角(えんのおづぬ)。小角は、山道を駆け回り、修行をしていた。そしてついに、紀伊半島の最も奥深いこの地を訪れ、聖なるエネルギーがあふれる山中に、自分の玉(魂、エネルギー)を埋め込んだ。その逸話が、玉置神社という名の所以である。山歩きをし、神聖なるものに触れる体験は、その後、山岳修験道となり、日本各地に広がっていた。そう、役小角は、修験道の開祖なのである。
僕は、2006年、十津川村の依頼で、この修験等の行者道を観光資源にするためのプロジェクトをプロデュースした。 1泊2日で山道を歩くというコースを設定したのだが、簡単な道ではない。時には鎖場で鎖を頼りに歩くような場所もあり、命の危険さえ感じる。身の危険を感じた後に忽然と現れる雲海、道中はそれこそ、黄泉の国を歩いているような不思議な感覚にとらわれる素晴らしい場所であった。
玉置神社に役小角が埋め込んだ「玉」とは、「自分の可能性」であるといういわれがある。まさに山道を自分の足だけで歩き終え、玉置神社にたどり着いた時、自分の可能性と対峙することができる。この達成感は何物にも耐え難い体験であった。 注)その体験ツアーの模様は、ガイアの夜明けで放送され、大反響をよんだ。 http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview060905.html
僕が初めてこの玉置神社までの行者道を歩いたのは、同村の更谷村長と、僕の活動を助けてくれるALP(アクティブラーニング社から生まれたNPO団体)メンバーとであった。その中に、僕の妻もいた。僕は体力がある方であるが、それでもやっぱり修験道の業者道はきつかった。そしてなんとか玉置神社までたどり着いた時の嬉しかったこと・・・・。共に歩いたその道と玉置神社は、二人にとって思いで深い場所なのだ。 結婚式を挙げようという時に、すぐにこの場所のことが思い浮かんだ。でも実際に結婚式をやらせてもらえるかどうかもわからなかった。 だめもとでお願いしてみた。快くご許可をいただいた。年に1、2件のみ、やっているという。なんともったいない。こんないい場所なのに・・・。 僕はせっかくなので、結婚式の様子を映像に残したいと思った。二人の記念にというより、もっと多くの人にこの地を知ってもらいたいと思いから・・。 わざわざ東京から、プロの映像監督を呼び寄せ、本格的な撮影を行った。撮影は玉置神社だけではなく、十津川村にある国立公園の「瀞峡」でも行われた。こちらも素晴らしい場所なのだが多くの人がその存在を知らない。日本にはそういう場所がいっぱいある。 結婚をし、家族になるということは、何かを受け継ぎ、何かを次の世代に伝えていくことだ。1000年以上の長きにわたって守られてきた日本のこの素晴らしい地を次世代に伝えていくこともまた、結婚同様、重要なことであると思われる。 だから僕は恥ずかしいけど、自分の結婚式の写真や動画を公開することにした。
下記の写真と動画を見ていただければ、何か懐かしく、琴線に触れる感情が湧いてくるのではないだろうか?ここで式をあげると、自分の家族やこれから生まれてくる子供達のこと、そして日本の歴史やこれからのことに自然に思いをはせることとなる。
脈々と続いてきた日本の宝物を守りたい、そんな気持ちになってくるのだ。 少しでも皆さんにそんな気持ちを味わっていただけたらと、写真と動画をアップさせていただきます。
是非、多くの人に玉置神社、瀞峡のことをシェアしていただければと思います。
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●玉置神社・瀞峡 結婚式 2015年6月6日 動画 (是非、音声とともに全画面表示でご覧になってください)
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